答案とサイトは、よく似ている

2015年から4年間、福岡の公立中学校で数学を教えていました。今は広島で、Webサイトの制作と保守をしています。まったく違う仕事に見えるかもしれませんが、やっていることは、あまり変わっていないと思っています。

数学は、答えが合っているかより、どこで止まったかを見る科目

数学のテストを採点していると、同じ「バツ」でも、中身がぜんぜん違うことに気づきます。

最後の計算だけを間違えた子。途中の式までは合っているのに、符号ひとつでずれた子。そもそも問題の意味を取り違えて、最初の一歩から違う方向へ進んでいた子。答案の一番下にある答えは、どれも同じように間違っています。でも、手が止まった場所は、一人ひとり違います。

だから、答えだけを見て「不正解」と片づけても、その子には何も伝わりません。どこで止まったのかを見つけて、そこだけを説明する。止まった一手がほどければ、あとは自分で先に進めることが多いのです。

サイトを見る仕事も、同じでした

Web制作の仕事を始めて、しばらくして気づいたことがあります。「問い合わせが来ない」と相談されるサイトを見ていると、あの採点のときと同じ景色が見えるのです。

同じ「問い合わせが来ない」でも、原因はまったく違います。そもそも検索で見つけてもらえていないサイト。見つけてもらえているのに、スマートフォンで開くと文字がはみ出して読めないサイト。ちゃんと読まれているのに、電話番号がタップできなくて、あと一歩のところで離れられているサイト。

表に出ている症状は、どれも同じ「問い合わせが来ない」です。でも、お客さんが止まっている場所は、それぞれ違います。

だから、先に確かめます

サイトの調子が悪いと感じたとき、「そろそろ全部作り直しましょう」と言われることがあります。全部作り直したほうが、いいこともあります。それは本当です。

ただ、たいていの場合、直すべき場所は2つか3つしかありません。全部を建て替えなくても、止まっている一手をほどけば、先に進めることが多いのです。

もちろん、内容によっては、直すほうにかえってコストがかかってしまうこともあります。あちこちを手直ししているうちに、結局は作り替えたほうが安く済む、という場面も、正直なところ、しばしばあります。あまり言いたくはないのですが、そういうときは、そうお伝えします。無理に直して、余計に高くつくのは、いちばん避けたいことなので。

作り直すべきなのか、直すだけで済むのか。どちらなのかは、実際に見て、触って、数字を確かめないと分かりません。答案を最後まで読まずに「不正解」と決めなかったのと同じで、サイトも、中を見ないまま結論は出せないと思っています。

まず、どちらなのかを確かめます。その見極めを、任せてください。

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